44MAGNUMのニューアルバム『PRISONER』の発売記念のトーク&サイン会が2月11日18時30分からタワーレコード渋谷店5Fイベントスペースで開催された。
新横浜公演翌日にもかかわらず、多くのファンが会場を埋め尽くした。「Mr.44MAGNUM」ことPAULとMr.44MAGNUM Jr.」STEVIEの2名がメンバーを代表して出演。実父のバンドに実子が加入して、親子でvocalを担当するという世界的にも類を見ないバンドだ。
メジャーデビュー35周年、STEVIE加入10周年にあたり、PAULは「STEVIEはパートナーというより、ライバル。お互い競い合って登っていくロッククライミングのようにどんどん高みを目指していきたい。多分精神的な部分で頼むことが増えるから、歌詞も書いてもらう。」とSTEVIEへの期待も大きい。
加入10年を振り返って、「STEVIEは、vocalistとして伸びてきた。アマチュアも含めて、俺の歌をカバーするアーティストは大勢いるけど、しっかりメロディラインを歌っているのはSTEVIEしかいなかった。俺が歌えなくなった場合、STEVIEしかいない」
1980年代の44MAGNUMの楽曲も英語の歌詞の『Too Late To Hide』は、STEVIEがメインで歌う楽曲として、定着しつつある。
また、10日の新横浜公演では、粗暴な官能的な楽曲『She's So Crazy、Make Me Crazy』をSTEVIEが歌った。
「歌詞の内容、世界的にSTEVIEとは違うものに敢えて取り組んでもらった。」とPAULは語る。
デビュー前の楽曲をまとめたアルバム『PRISONER』の収録された全曲を二月三日、十日の新横浜公演で演ったことに対してPAULは「全部自分にのしかかってくるから疲れた。ライブをやって難しい本当のハードロックだ。曲の揺れ方、アタック感をライブで演るのは、大変だ。デビューする前によく演っていたと思う」と振り返った。
メジャーデビュー35周年記念のアルバムを作るにあたり、メンバーミーティングを重ねた。
「ロックンロール 横ノリの楽曲を集めた『UK』が選ばれたのはびっくりした。」
メジャーデビュー前にライブで人気があったものの、音源に収録されて来なかった楽曲の中から選んだ20曲をスタジオで演奏して、完成度の高い楽曲9曲を今回のアルバムに収録した。
「自分で歌っている気持ちと歌詞がズレたら歌わない。今回のアルバムはギリギリだったかもしれない」とPAULは語った。
「『こんばんは。三代目 Jソウルブラザーズです』と冗談を交えながら登場の挨拶をしたSTEVIEは、44MAGNUMの入り口がファンですからね俺ならこう書くな』と思って歌詞を書くんです。ライブでは歌のパートの振分けは決めていないんです。その場でアイコンタクトでやりとりして歌うパートを決めてます。」とPAULとは以心伝心でステージに立っていることを明かして会場を驚かせた。
『DANGER』(1983)『Street Rock'n Roller』(1984)をSTEVIEがvocalで録り直す案、若手の勢いあるバンドとの対バン「マグナム10番勝負」等、新企画への野望を語ったSTEVIE。
今回、大阪はJIMMY、東京はPAULとSTEVIEで担当したインストアイベントであった。今後はメンバーで担当を分担して、別の都市でも開催する機会を作りたいとの熱い想いでファンを沸かせながら、サイン会へ移行した。
TEXT: 野島 茂朗
44MAGNUM Web
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