ついに動き出した「神巫詞-KAMIUTA-」プロジェクト。先行で、物語へ登場する高校生バンドSoul of Foxの演奏する、メンバーのイラストを軸に据えた『Callin'』のショートバージョン・アニメMVが公開。このバンドはメンバーも実在することから、HARUKAの歌声を担当している福山沙織を筆頭に3人のメンバーによる『Callin'』の実写版MV撮影も行われた。今回、『Callin'』実写版MVのダイジェストMVの公開に合わせ、撮影に密着したときの模様をここにお届けしたい。
真っ白いホリゾントの壁に囲まれたスタジオに用意されたのは、Soul of Foxのメンバーらの演奏する楽器。着替えを終えた福山沙織(HARUKA)とIORIは、さっそくスタジオへ。先に入っていたIORIは、立ち位置を確認したうえで、黙々と5弦ベースを弾きながら自分のプレイを確認し続けている。遅れてスタジオ入りした福山沙織は、用意してあった赤いストラトキャスターを手にするや、さっそく身につけ、流れていた『Callin'』に合わせ試し弾き。楽曲に合わせ力強くストロークしていたように、気持ちは早くもHARUKAモードへシフト。その後も、ギターを置き、スタンドマイクを握りしめ、歌う感触を確かめてゆく。MV撮影の場合、口パクで撮影することが多いが、福山沙織は最初から声を張り上げ歌っていた。それくらい音楽と戯れることが、彼女にとっては至福の時間だったということ。それこそが、HARUKAと重なる姿だ。その後YU-YAがスタジオに入り、さっそく『Callin'』のシューティングが行われた。
最初は、私服姿から。3人とも、セッティングが終わるまでの間も、それぞれの立ち位置や自分の魅せ方を確認しながら、流れていた『Callin'』に合わせ音を奏で続けていた。
MVの撮影は、スタジオで練習している様からスタート。最初はカメラの撮影位置やフレーミングを確かめるリハーサルも兼ねての撮影にも関わらず、福山沙織自身気持ちが高ぶっていたせいか、最初から本番並のテンションで歌いながら臨んでいたのも印象的だった。
本番では、3人の引きの映像を中心に撮影。楽曲の表情に合わせ、抑揚をつけて歌い、アクションしてゆく福山沙織やメンバーたちの姿がそこにはあった。身体を深くかがめギターをストロークする姿や、ギターを下げたままマイクを握りしめ力強く歌声をぶつける様など、ギターを手にすることでアクションが制限される中でも、福山沙織は躍動的な姿を示していた。映像でも、歌詞に合わせメンバーたちがどんな感情的な表情やアクションを示すのかを味わっていただきたい。弾き終わり、思わず「手が痛い」と口にしていたように、かなり本気モードで彼女は撮影を行っていた。
続いて、各メンバーのオフショットを撮影。リハーサル前の心地好い緊張感を持って準備する各メンバーの姿をシューティング。スタジオ前で待機している福山沙織の姿や、メンバーと談笑する様など、スタジオに入ってライブを始める前までの動きを、ここでは時系列を追いかけるように撮影していた。高速撮影カラメをゆっくり再生した中から見える、背筋をゾクゾクッとさせるメンバーたちの格好好い姿。演奏時とは異なる福山沙織やメンバーたちの優しい表情を観れるように、何気ない細かいシーンにも注目して欲しい。そこからは、Soul of Foxのメンバーたちの気心知れた関係が見えてくるはずだ。
「『Callin'』は、「怒り」や「叫び」をテーマにしている曲。笑顔系の歌ではないように、笑みを浮かべる癖を抑え、笑わないで歌おうと思っていたんですけど。メンバーと演奏を交わしていると、やっぱし楽しくなっちゃうんですよね。ただし、サビに向かって気持ちを熱く高ぶらせながら、そこはシリアスな表情で歌っています。『Callin'』は、ハードなロックサウンドが特徴の楽曲。だからこそわたしは、歌詞に「怒り」や「魂の叫び」を込めました。具体的に説明をするなら、SNSを通し匿名で他人に対して言葉をぶつける人たちもいる世の中だからこそ、伝えたい想いがあるのなら、自分の言葉で、自分の声でそれをぶつけよう。心の声をリアルに叫ぼうと歌っています。世の中に苛立っている人は、ぜひ『Callin'』を聴いてください。
今回のMV撮影を通し、わたし自身がどんどんHARUKAに近づけている感触を得ていました。『Callin'』は、HARUKAの歌としては始まりの一歩目。これからどんどん新しい楽曲を生み出して、みなさんにいろんなHARUKAを、Soul of Foxの姿を楽しんでもらいたいなと思っています」