アーティストでありながら、みずから楽器メーカー"The Baritonist."を設立。ギターとベースの両方を担う6弦楽器の「ハイパーバリトンギター」と、3弦楽器「SakuraCaster」と名付けた独創的なオリジナル楽器を手に活動している佐倉仁。
昨年12月に配信リリースした「Diablo〜終わらない愛の歌〜」に続き、新たに、ライブでもお馴染みの「kimi」を配信した。この楽曲は、とあるアーティストのカバー曲。佐倉仁が、なぜ「kimi」を歌ったのか、その理由についてこう語ってくれた。
佐倉 この楽曲を歌うまでにも、とある物語がありました。一度音楽活動を辞める前の僕は自作曲へ強いこだわりがあったことから、他の人の楽曲を歌うことは一切しませんでした。だけど音楽活動を再開したとき、そこのこだわりを取り払い、胸を打つ本当に良い楽曲であるなら僕以外の人が作った楽曲であろうと歌おうと決意。そんなときに耳にしたのが「kimi」でした。
初めて「kimi」へ触れたとき、感動はもちろん、僕は、なぜか涙を流しながらその歌を聞いていました。その理由が自分でもわからなくて。でも、どうしても自分もこの曲を歌いたくなり、「ぜひ、歌わせてください」とお願いをしようという強い想いから、「kimi」を作った人たちの連絡先を調べました。そのときに出会ったのが、僕の今の作詞・イベントプランニングでもある池永康記さんであり、僕のライブでベースを弾いてくださっているあっきーさんでした。
僕が「kimi」に抱いていたのは、君のことを夜中ずっと考えながら悶々としていれば、君に言いたい想いをぶつけてゆく「君に向けたラブソング」という印象でした。でも話を聞いたら、じつはkimiさんというヴォーカルの方がいたんだけど、その方が病気で亡くなられてしまって。そのkimiさんへ向けた追悼歌として誕生したのが「kimi」だったことを知りました。その楽曲を歌っていたのが、kimiさんと一緒に番組をやっていた親友のヴォーカリストの方。その背景を知ったこともあって、より「kimi」に対する思い入れが深くなりましたからね。
これまでもライブを通し「kimi」を歌ってきましたが、今回、音源にしたくなり、その想いも受け止めたうえで、僕なりの想いを込め「kimi」を歌わせていただきました。原曲はロックテイストの強い形ですが、佐倉仁バージョンではEDM色を生かした形で作りあげています。ぜひ、一度耳にしてください。
佐倉仁が主催者となり、定期的に開催しているシリーズ・イベント「NEXT GENERATION」。その最新シリーズが、2月25日に四谷Honey Burstを舞台に行なわれる。出演者は、「ドラゴンボール改」のテーマ曲などを歌うアニソンシンガーの谷本貴義をゲストに、SHU&Sashi・On a Cloud・YUTARO・ASTRA・wakabo、そして佐倉仁というラインナップ。このイベントについての彼の言葉も伝えたい。
佐倉 この日は、「ドラゴンボール改」のテーマ曲などを歌うアニソンシンガーの谷本貴義さんをゲストに迎え、SHU&Sashi・On a Cloud・YUTARO・ASTRA・wakabo、そして佐倉仁が出演する形で開催します。谷本さんとは、以前にイベントで共演したことがある関係。そのときから仲良くさせていただけるだけでなく、今や、互いに忌憚なく想いを話しあえる関係でありながらも、彼自身アニソンの世界の最前線でズーッと活躍している方だけに、今回の再共演がとても楽しみです。
「NEXT GENERATION」の特徴の一つが、イベントの開催前にもみんなで集まり一緒に食事をし、セッションを行なえば、イベント後も打ち上げの場を通し、互いの交友を深め合っているところ。最近のイベントは、出演者どうしの繋がりが希薄だと思うんですよね。それこそ、ノルマを払ってライブをやり、それで終わり。そこから繋がりが生まれることもなくみたいな活動って建設的とは言えないじゃないですか。だからこそ僕は、僕の持っている工房へみんなを呼び、そこで一緒にご飯を食べながらみんなで夢を語り合えば、そこに置いてある楽器を使い、その場でのセッション演奏や、参加者たちの演奏を楽しむのも素敵なことだなと思い、そういう場を毎回設けています。以前にも、ゲストで参加してくださった堀江淳さんが食事会の場にも参加してくださり、みんなとご飯を食べて会話を重ねるのはもちろん、ご本人からのご厚意によりその場で「メモリーグラス」を歌ってくださいました。そこで知るプロの方のレベルに刺激を受け、僕も含め、本番へ向けてより気持ちを高めていった出演者たちもいます。イベント後の打ち上げでも反省会を兼ね、より先へ向けての意識をお互いに高め合うために、アーティストどうしの交流を深めあうことも毎回しています。次の「NEXT GENERATION」も共演する人に至っては、そこで、より強い仲間意識も芽生えていましたからね。そうやって「みんなで音楽を楽しむ場」を、僕はこれからも「NEXT GENERATION」を通して育み続けていきたいなと思っています。
アーティストとして、SakuraCasterやハイパーバリトンギターというオリジナル楽器を創作販売する楽器メーカー"The Baritonist."のオーナーとして。さらには、「NEXT GENERATION」の主催者のように、音楽業界に新しい風を吹かせる存在として注目を集めている佐倉仁。彼の動きに少しでも賛同したなら、今度は参加という形を取ってみるのは如何だろうか。きっとあなたの音楽LIFEに豊かさが増してゆくはずだ。
TEXT:長澤智典
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★映像★
NAMM Show 2020 Report
「佐倉仁のカオスワールドスペシャル」in NAMM Show
ハイパーバリトンギター Introduction
★インフォメーション★
2/25(火)桜人祭presents
「NEXT GENERATION vol.5」
四谷HoneyBurst
Open17:00/Start17:30
前売2,500/当日3,000(+1D)
出演:SHU&Sashi・On a Cloud・YUTARO・ASTRA・wakabo・佐倉仁
ゲスト:谷本貴義
MC:見物俊幸
Showroom配信「佐倉仁のカオスワールド」毎週木曜日19:00~
NAMM Showにて記念すべき第一回目の配信を行ったあの番組が、
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