新メンバーにASCH とTAKTを迎え、2月20日より新生ADDICTIONとしての活動がスタート。新たな旅立ちを飾るに相応しい場として彼らが選んだのは、新宿ReNY。ここへ至るまでにも、いや、ADDICTIONの歩みは、つねに光を感じながらも茨の道だった。メンバーの脱退を何度も繰り返しながら、それでもADDICTIONは前へ歩む道を選び続けてきた。止めるのは簡単だ。でも彼らは何時だって未来を描く道を求め続けてきた。その一つの成果が、この日の新宿ReNYのワンマン公演という形へ繋がった。
新メンバーにASCH とTAKTを迎えた新生ADDICTION。彼らが、どんな新しい明日へ繋がる道を記したのか、ここへお届けしたい。
闇に包まれた場内。刺激的なダンスビートに乗せ、巨大な白い幕の背景から、自己紹介の影像と一緒にメンバーたちの踊るシルエット姿が次々と映し出されてゆく。
幕が降りると同時にメンバーが姿を現した、新生ADDICTIONのライブのスタートだ。『Catch up』に刺激され身体を揺らす観客たち。いや、それ以上に、新たな姿に変貌/進化したADDICTIONの姿を誰もがしっかり瞼に焼き付けていた。刺激的なステージングを通して魅せた彼らの姿の、なんて凛々しかったことか。
ファンキーなビートが流れだした。マイクスタンドを前に、4人は『Everybody』の跳ねた演奏に身を任せ、ステップを踏み、軽快に歌い踊りだした。身体を揺らすビート、何より優しく誘いをかけるラップと歌声に心がスーッと舞台上へなびいてゆく。甘い仕種と歌声で呼びかける4人。その誘いなら、喜んで乗りますよ。
腰をズンズン刺激する重いビートが流れだした。パワフルな踊りに乗せ力強く歌う。『Get up』が、もっともっと騒ぎなよと誘いをかけてきた。フロアー中に揺れる白いサイリウムの光が、大きな波を描きだす。ダイナミックな踊りで魅せるステージングから視線を、心を離せない。
自己紹介のコーナーでは、群馬県出身のASCHを地方ネタでコミカルに煽るMYUJIとK.B。さらにTAKTを快く仲間へ迎え入れるメンバーたち。
続いて、ADDICTIONが届けたのが、切ない心模様を綴ったメロウなバラード『LOVE SONG』。TAKTから始まった歌は、次々とメンバー内でマイクをリレー。心に抱いた哀切な表情が、それぞれの歌声の中から見えたのが嬉しかった。切々としたMYUJIの言葉語りにジンッと心が潤えば。4人の何処か儚さを秘めた透明感を持ったハーモニーも、胸でしっかり抱きしめていたかった。
ここへ至るまでの日々を語るメンバーたちの映像が映し出された。中では、何度も挫けそうになりながらも、つねにファンたちから勇気と夢をもらい続けてきた想いをそれぞれが語っていた。もちろん、これからのADDICTIONへの未来図も彼らは伝えてくれた。「全力で走り抜けたい」、今はその言葉を素直に信じたい。
3人編成で届けたのが、重低音なビートがズンズン身体を揺らす『 Sweet junkie』だ。メンバーたちは一体化した躍動的なステージングのもと、次々と刺激的な歌を突き付けた。肉体と感情を煽る挑発的なその姿勢に、身体がどんどん熱を帯びてゆく。
その歌声と楽曲は、触れた人たちのボディをシェイクさせた。一緒にファンキーなダンスビートに乗せ身体を揺らそうぜと、ADDICTIONは『Shake it up』を届けてきた。途中ファルセットやラップなど多彩な声の色も混ぜながら、彼らは場内をパーティ空間へ彩ってゆく。
勢いを加速させるように飛びだした『SHOW ME』では、ワイルドな面を投影。甘いだけじゃない、彼らの中にある野生の血もしっかりと提示。感情を剥き出しに挑発してゆく彼らの姿は、まるで間近で女性を口説くようにも見えていた。そりゃあ、女性たちがメロメロになるのも納得だ。
ここで、TAKTが合流。軽快なトークを挟み、ここからは4人のADDICTION…と思わせながら、始まったのがMYUJIのソロステージ。届けたのは、MYUJIが誕生日を迎えるときにみずから作った『26』。先鋭的なリズムが襲いかかる。挑発する演奏の上で、胸に抱いた意思を強く宣言するように歌うMYUJI。凛々しい歌声が、矢のように胸へ飛び込んでゆく。途中から、TAKTも参加。何時しか2人はマイクを交わしながら『26』をクールに、ワイルドに歌っていた。
流れだしたのが、美しくも切ないバラードの『Thanks to u』。舞台上にはK.BとASCHの姿が。彼らも、互いに歌のバトンを交わしながら、込み上げる暖かな想いをステージの上からファンたちへ降り注いでいた。その歌声には、あふれんばかりの感謝の気持ちが込められていた。2人の歌声は、とても温もりに抱かれていた。ADDICTIONは2組にチームを分け、両極の姿勢を提示。そこにも、彼らの表現の懐深さを感じとれた。
MCコーナーでは、メンバーの脱退などいろんなアクシデントを乗り越え、ここへ辿り着くまでの日々の中、感じてきた想いを笑顔で語っていた。
4人スタイルに戻った彼らは、K.Bが歌詞を書いた『Together』へ。ここには、新たに4人編成で始まることへの想いを綴っていた。「君と歩いたこの景色は~」、軽快でソウルフルな演奏に乗せ、一緒に手拍子をしながらメンバーらと想いを分かち合えたのが嬉しかった。舞台上で4人肩を組み歌う姿へ、胸がジンッと滲まずにいれなかった。笑顔を浮かべ楽しくスキップしながら歌うその姿こそ、これからも彼らを信頼していいんだという一番の安心だ。
舞台から捌けた4人。スクリーンには、今、歌ったばかりの『Together』のトラックに乗せ、撮影風景やダンスレッスンの場面、楽屋ではしゃぐ素の4人の様など、メンバーのオフショット映像を公開。 彼らの素顔を垣間見れたことも、ファンには嬉しい映像だった。
着替えを終えたメンバーたちが届けたのが、ダイナミックなダンスパフォーマンスが冴え渡る『Danger love』。アタックの強いビートの上で、舞台狭しと踊る4人。ミドルテンポで躍動的な楽曲だからこそ、彼らの動きの一つ一つが鮮烈に瞼へ焼きつけられてゆく。雄々しい歌声も、彼らを野生味あふれた姿に魅せる嬉しい要因だ。
続いて届けたのが、『Ice』。ジャジーでソウルフル、跳ねたビートの上で軽快に、でも一つ一つの踊りへダイナミズムな動きを4人は与えていた。ファンキーとクールをミックスした曲調に身体は揺れながらも、目線はずっと彼らの姿へ魅入っていた。
今のメンバーたちへ感謝の気持ちを込めて届けたのが、美しく澄み渡るバラードナンバーの『Eternity』。大切な人へ想いを届けるように歌うメンバーたち。感極まったK.B.は、必死に涙をこらえ歌っていた。何度も挫けそうになりながらも、信じてくれる人たちがいるからこそ、こうやって進んでいける。「君 (ファン)」へ向けた感謝の想いはもちろん、僕らは何時だって君のことを想って毎日を生きてるんだと歌うその歌声が、まるで告白のようにも胸に響いてきた。「永遠に一緒だよ」。その言葉が胸にあたたかかった。
MYUJIの歌声からの幕開け。ADDICTIONは、続けざま切々としたバラードソング『Last song』を歌唱。しっとりとした演奏の上で、一人一人が失った大切な人へ想いを馳せるように。哀切な表情のもと、その中へ思いやりを持った温かさも秘めながら、告白するように歌声を届けてくれた。4人のハートフルなその声を、フロアー中の人たちがジッと胸に受け止めていた。
ポップで親しみやすい演奏が流れだした。会場中へ光のシャワーを降り注ぐようにADDICTIONは『Traveling in dreams』をプレゼント。その輝きを浴びていたら、一緒にステップを踏みたくなってきた。さぁ、ここからまた夢あふれる世界へ連れだすよ。そんな想いを胸に抱かせ、彼らは光の道へとファンたちの手を引っ張ってゆく。
ライブも終盤戦へ。輝きを求めるように響かせた四つ打ちのリズムへ飛び乗り、4人は弾むビートの上で、一緒にパーティーしようよと『With me』を披露。気持ちをウキウキさせるハッピーなEDMなサウンドだ。メンバーらが笑顔で飛び跳ねる姿に合わせ、ファンたちも一斉にジャンプ。そう、パーティーは一緒に熱を作りあげるもの。4人の誘いへ、はしゃぐファンたち。そして、4人が語りだした。
「僕はADDICTIONへ入る前に一人で活動をしていたんですけど、そのときから応援してくださっていた方がいるから、僕はADDICTIONに入れたと思います。応援してくださった方ありがとうございます。今日楽しいステージが出来たのもみなさんのおかげ、ここがスタートだと思っています。全力疾走していきますので、これからもよろしくお願いします」(ASCH)
「1年前は歌を辞めようかと考えていました。そこで出会いをくれたADDICTIONには感謝しています。デビューまでの準備期間があっという間で、僕の練習に付き合ってくれたメンバーには本当に感謝しています。これからもっともっといろんな景色をみなさんと見て、いろんなところへ行きたいなと思っています」(TAKT)
「この日を迎えられことに感謝したいと思います。ADDICTIONとして6月に4周年を迎えます。なかなか上手くいかない活動だというのも実感しています。その中でも、こんな素晴らしいステージに立たせていただき、こんなに楽しい時間を過ごせたことにも感謝しています。この半年MYUJIと2人でやってきたんですけど。一時は動員も落ちてきて難しいこともありました。でも、こうやって新体制を作りあげ、未来を作ってくださったことに感謝しています。また、ADDICTIONに人生を賭けてくれたASCHとTAKTの2人には感謝です。何より、ずっとADDICTIONを支えてくれたMYUJIには身に余るほどの感謝をしています。応援してくれるみなさんが今いるから、また僕らはスタートを切ることが出来ます。ホントに僕は幸せ者だと思います。みなさんもADDICTIONのライブに来て楽しかった、幸せだと思ってくれたら、それだけで僕らは救われるし嬉しく思います。これからも、この楽しいステージを続けていきたいですし、次に向かってさらにいいステージを作っていきますので、これからもよろしくお願いします」(K.B)
「こうして僕たちがここに立ってコンサートが出来るのも、こうやって応援し、会場へ足を運んでくれるTrip(ファン)の方々がいるからだと思います。僕たちほどいろんなことが起きて波瀾万丈なグループはいないと思います。アクシデントが起きたときも、僕らはみなさんに包み隠さず想いを伝えてきたつもりです。みなさんには何時だって嘘を尽きたくはないと思っています。これからも誠実にみなさんには向き合っていきます。僕はADDICTIONの音楽が好きです。続けていくことは大変ですが、僕は、どんなことが起きても自分と向き合って、ADDICTIONの活動を通してみなさんが笑顔になれる音楽を作っていくことを選びます。ADDICTIONを知ってくださる方々がいるから、僕らはライブが出来ます。いろんなことがあったけど、どんなときも支えてくれたTripには感謝を言いたいです。ありがとうございます」(MYUJI)
これからも永遠にファンたちと歩み続ける約束を交わすよう、最後にADDICTIONは『Endless Trip』を届けてくれた。ノリノリのパーティーチューンへ飛び乗り、会場中の仲間たちを巻き込み、メンバーたちは大はしゃぎ。無邪気な笑顔を見れることが一番の安心だ。その輝きが失せない限りは、安心してADDICTIONについていける。そんな約束を密かに交わしあえた気分だった。
舞台上に降りた幕。映し出されたのは、この日のライブのメイキング写真や動画。さらに、空港を映し出した影像。それは、これからADDICTIONが未来へ飛び立ってゆくという意思表明??
ふたたび幕が落ちた奥には、ADDICTIONのメンバーの姿が。最後の最後にADDICTIONは、長年ライブを熱狂で支え続けてきた『ADDICTION PARTY』をブースト。場内中に熱を沸き立たせ、忘れたくない熱狂を身体に、胸に刻み込んでくれた。
今後のADDICTIONだが、4周年目当日となる6月30日と7月1日には、インドネシアで開催される世界最大級のジャパンフェスEnnichisai2018へのライブ出演が決定。さらに3月には、『Catch up』と『Everbody』を収録したMカードの発売も決定し、3/3 HMV 浦和美園店にてインストアライブを開催(13:00-/15:00-)することも発表された。Mカードが5000枚売れたときには、ご褒美として9月に2ndコンサートを行うことも発表。こちらも楽しみだ。これからADDICTIONがどんな光照らす未来を描くのか、ぜひ、一緒にその姿を瞼に焼き付けていただきたい。
TEXT:長澤智典
―セットリスト―
『Catch up』
『Everybody』
『Get up』
『LOVE SONG』
『Sweet junkie』
『Shake it up』
『SHOW ME』
『26』 (MUUJIソロ)
『Thanks to u』
『Together』
『Danger love』
『Ice』
『Eternity』
『Last song』
『Traveling in dreams』
『With me』
『Endless Trip』
『ADDICTION PARTY』
【ADDICTIONプロフィール】
2014年6月30日結成の四人組男性ダンスボーカルグループ。K-POPスタイルのファッションや楽曲を取り入れている。「ADDICTIONの繰り広げる世界を旅をする。」という意味で、ファンはTripと呼ばれる。2枚のシングルと1枚のアルバムをリリース。香港・台湾・インドネシアでもライブを行うなど国内のみならず、アジアでの活動も視野に置いている。
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