壮大なデジロックに乗せ、語るように歌う「Sunrise」から幕を開けたRAYJIのライブ。この歌に詰め込んだ、RAYJIが一人のアーティストとして羽ばたくための強い意志と決意。そこから見えてくる、RAYJIの生きざま。2周年という節目の時期に、改めて自身のソウル(魂)を示す形でステージは始まった。
ベースを片手に演奏。疾走するロックビートに乗せ、同じく自身の生き方を力強く、開放的に歌いあげた「NOT A SLAVE」。強烈かつテクニカルなスラップ演奏も堪能できる、アグレッシブな「Euclid Av」と、曲が進むごとにRAYJIのライブは熱を上げてゆく。
英語を交えたMCも、彼が世界を舞台に活動している姿の現れ。超絶なベースプレイも見せながら、濃密な音の中へエナジーとメッセージを詰め込み歌った「No One...」。転調後に描きだす壮大な世界観にも気持ちが揺さぶられた。
触れた人たちの心を潤し、希望の光を差し込む、哀切なバラードナンバー「TATTOO」。この歌に綴った「俺たちに必要なのは 愛する力だ」という想いは、コロナ禍で心を病み、疲弊した人たちへRAYJIが贈ったメッセージ。優しさを抱きながらも朗々と歌う様にも心が揺さぶられた。
ファンキーでエレクトロな「Tell me the way to get to your heart」では、マイクを手にセクシーに歌うRAYJIの姿も登場。後半には、ベースを手に観ている人たちを煽りだす場面も。続く「You Do You」ではさらに熱を上げ、挑発的なアプローチも見せながら、画面越しの人たちの身体へ熱い刺激を降り注いでいた。その場が何処だろうと、騒ぐ心は抑えられない。そう誘いかけるように、彼はテクニカルなベースプレイも組み込み、観ている人たちの気持ちを踊らせていった。
MCを挟み、RAYJIは、これまで以上に熱い演奏をぶつけだす。ラッパーとコラボレートした「Face The Music」では、ラッパーのライムする姿も背景の巨大なスクリーンに映しながら、その場でセッションしている様を描きだす。続く、パッション炸裂したファンキーなダンスロックチューン「I'm All Set」を通しRAYJIは歌う、「自分の気持ちに従い、ただ前へ進むんだ」「誰も自分の心は止められない」と。つねに、自分の生き方/生きざまを音楽に刻み込むRAYJIらしい楽曲だ。
最後もRAYJIは、自分らしく、みずから描いた道を歩み続けると宣言するようにバラードの「We keep on walking」を優しく歌唱。